西宮の家

STORY

敷地は最寄り駅から比較的近い閑静な南東に開けた角地で、特に午前中はいい光が入っくる場所。共働きで子育て世代のクライアントにとっては、この上なく良い立地でした。ただ、駅から近く、車通りが少ないこともあり、通勤、通学で駅に徒歩で向かう人も比較的多いため、プライバシーの確保が重要となります。計画は南東側の光を受けるような形のL型配置として、一方、道路境界に沿って建築と連続した壁を作り、不特定多数の通行者の視線を遮ることが可能なL型コートハウスとしました。

家づくりのきっかけ・施主の要望

海外勤務から帰国し、駅より離れた庭付きの賃貸アパートに住んでおられたが、お子さんの進級、進学に合わせて、交通の利便性のよい場所での住まいの計画となりました。クライアントからの要望は広々としたリビング、水回り動線のコンパクト化、ダイニング・キッチン廻りで仕事ができたり、子供さんが勉強ができたりするようなスペースの確保。子供さんだけの時間もあるので、防犯性の確保。のびのびとリラックスして暮らしたいというものでした。

この事例の見どころや工夫したところ

クライアントがこの土地を気に入った理由として、南東角地の解放感と駅近で、それにもかかわらず、車通りが少ない閑静な住宅街。一方で、比較的人通りの多い2方の前面道路はプライバシーの確保の工夫が設計のポイントとなりました。今回、建築の外壁の連続として壁を作り、囲み込んでコートハウスとしています。その高さ、形態、形状、色など内部側からと外部側からと両方にとって、よい距離感となるように、圧迫感が出ないように、慎重に検討して進めています。その甲斐あって、生活においても気兼ねなく開放的な場所で、面するLDKに家族が集まり、また、角地にあるこの外部空間は、この街路の景観を担うベンチマークになってくれたらと思っています。

 

 

 

事例の進み方

土地しからご相談を受けて、2週間に1回ぐらいのペースで打合せをさせて頂き、設計は進めていきました。工事に入ってからは、ほぼ毎週のようにご夫婦どちらかと、現場で顔を合わせて現場の状況の説明や、決めなければならない打合せをさせて頂いたように思います。

印象に残っていること

引き渡し後、何度もお邪魔するたびに、住まいの気づいたことを教えていただいて、楽しく過ごされていることが感じられ、大変うれしく思っています。

 住宅性能面

空間性を重視しつつ、耐震性、高気密、高断熱性も追求した住宅(長期優良住宅、耐震等級3、C値0.8)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

施主の感想

『土地探しの段階からご相談し、ハウスメーカーか樋口さんかで迷っていましたが...、いよいよ土地が決まり仮設計を見せて頂いたところで、樋口さんしかないと確信。住む人の毎日の生活を考えた、優しく温かい設計への想いが伝わってきました。それからの打ち合わせや施工もふくめ、楽しくて納得のいく家づくりを経験できました。実際に住んでまた、何かにつけ「ああ、やっぱりウチはいい家だなぁ。」などと満悦しながら暮らしています。』