国分寺の家
この住宅は、真冬、真夏時の冷暖房負荷の少ない外断熱二重通気の省エネルギー住宅です。
性能として高断熱化、高気密化を図る一方、真冬の寒い時期は、太陽からの直射を窓より取り入れて建物全体で蓄熱し、真夏は庇や、ルーバーシャッター、樹木で太陽の直射を遮るパッシブデザインの考え方を取り入れて計画しています。
高断熱、高気密にともない24時間換気を採用していますが、1年を通して外部に対して窓を閉めるのではなく、季候がよい春、秋は窓を開け、南側にとられた緑や風を感じられるような生活スタイルを提案しています。
建物は、太陽からの光を内部に取り込めるように南に対して囲むように配置し、道路に対しては閉じた形として、比較的プライバシーのある庭を南側に確保しました。冷暖房負荷を抑えるために、階高を最小限の寸法とし、建物の熱容量を極力少なくすることや、 外通気層の空気を効率よく外部に排出すること、外断熱にしたことで居住性のよくなった小屋裏スペースを有効に利用すること等を考慮して、建物のボリュームは単純な切妻屋根を採用しています。
プランは吹抜のあるリビングを中心に、1階はダイニング、キッチン、客室、2階は、寝室、子供室で囲み込むレイアウトで、それぞれの部屋の建具を開け放すことにより、家族が相互に気配が感じられる広がりのあるワンルーム的な空間となっています。
温熱環境の面から考えても、建物内部の温度差が生まれにくい高断住宅には有効なプランニングです。
■ 建築概要
所在地:東京都国分寺市
主要用途:専用住宅
家族構成:夫婦+子供2
構造:木造在来工法
階数:地上2階
敷地面積: 155.84㎡
建築面積: 65.67㎡
延床面積: 107.37㎡