南つつじヶ丘の家【サークハウス】
敷地は、かつて雑木林であった緩やかな山の斜面を造成してできた住宅地の端にあり、南側が前面道路、西と東が隣地宅地で、北側だけは、30度の勾配で作られた斜面と、奥には農業用水用の大きな池とそれを囲む緑が広がっています。アウトドアが趣味のクライアントは、この北側の眺めに惹かれ土地を購入し、さらにこの場所が緑豊かで気持ちのよい場所となるような計画を期待されました。
計画にあたって、まず魅力的な北側の環境に対して大きく開き、四季を通じてこの土地の持つ自然環境をうまく建物内部に取り込みつつ、南側からの冬場の暖かな光が建物全体に差し込むようにしたいと考えました。
そこで平面的に南北に内部空間が連続し、外部に抜けていくようにしたり、少しずらしたり、断面的には2階のフロアの一部を持ち上げて1階奥へ光と視線を導いたりして、どの部屋からも少しずつ視点の違った気持ちのよい眺めと光を確保しています。
その上でそれぞれの部屋が行き止まりなくつながり、時には内部から外部へ、外部から内部へと伝って、ぐるりと回れるレイアウトとし、日々の生活や四季を通して多様な風景を重ね合わせることにより、広角的にこの場所の自然を感じることができるのではないかと考えました。
■ 建築概要
所在地:京都府亀岡市
主要用途:専用住宅
家族構成:夫婦+子供1
構造:木造在来工法
階数:地上2階
敷地面積:208.09㎡
建築面積: 75.78㎡
延床面積:109.36㎡