概要
この家の家造りは、まずは土地探しのお手伝いから始まりました。クライアントの大まかな要望は愛車のアルファロメオ156GTAを建物内部に入れ、それを眺めながら生活がしたいということと、近隣からの視線を気にすることなく生活ができる外部空間がほしいということでした。そういった家の条件と敷地の利便性や周辺環境、コストなどを考慮した上、いくつかの土地を見ては、ある程度のスタディをし、最終的には原敷地を購入し家を建てることとなりました。敷地は宝塚市の西の山の中腹にあり、南西方向に大阪平野が見渡せる眺めのよい場所で北東道路より80cm程度高くなって接道しています。立地が駅からの徒歩圏でないこともあり来客用も含めて3台の駐車スペースが求められました。コスト的にも余裕がないので駐車スペースは道路より敷地に対してすりつけるようにスロープとし、その一部がビルドインとしその奥を中庭として、ガレージと中庭とが一体となった連続空間がLDKと面するようにし、そこに停められたアルファロメオが中庭からこぼれる光を受けオブジェのようにインテリアとして美しく見えるよう計画されています。また中庭南に設けられた書斎の小窓からもデスクワークの傍ら、愛車が眺められるようになっている。1階は中庭に対して開いているのに対して、2階寝室や浴室からは大阪の夜景が他からの視線を気にすることなく楽しめるようにレイアウトされています。